2011年7月18日月曜日

オートバイ人気 急加速 低燃費、小回り性能 便利さ再認識

常に、手段を多く持っていることは大事だよね。

 東日本大震災の後、被災地を中心にオートバイ人気が高まっている。車に比べ低燃費で、小回りが利くことから、その便利さが再認識された。自動車学校では教習生も増え、販売店での売れ行きも伸びているという。
 仙台市若林区の会社員阿部幸次さん(39)は今月、宮城野区の「R45・日の出自動車学校」に入校した。取得を目指すのは普通自動二輪免許(125cc~400cc)。震災で車が流され、通勤手段の電車が一時利用できなくなったこともあって取得を決めた。
 「オートバイは震災時にも活用できた。渋滞にも巻き込まれず、燃料も少なくて済む。高速道路も走れる」と阿部さん。
 同校では営業を再開した4月以降、自動二輪教習の教習生が増加した。特に伸びている普通自動二輪で、6月の入校生は前年比4.4倍の22人に上る。平年は梅雨に入ると生徒が減るが、ことしはずっと増えているといいう。
 宮城県柴田町の仙南自動車学院でも4~5月の教習生は例年の4倍超。同校は「7月になっても平年の2倍程度。指導教官のやりくりに苦労している」と話す。
 宮城県指定自動車教習所協会(仙台市)によると、オートバイ人気は全県的な傾向だという。菊地善弘専務理事は「3、4月に取得を予定していた人たちの需要がずれ込んでいた面もあるが、震災で二輪の小回りの良さや低燃費が見直されているのだろう」と見る。
 オートバイ需要も高まっている。宮城、山形両県に12店舗を展開する早坂サイクル(仙台市)では震災後一時動きが止まったものの、中古車を中心に販売台数は前年比で50%程度伸びている。
 同社は「原付きバイクや悪路でも小回りがきくオフロードバイクが特に品薄状態。災害時の足として、二輪が見直されている」と説明する。
 オートバイ販売最大手のレッドバロン(愛知県岡崎市)でも「阪神大震災の直後同様、全般的に二輪の売れ行きが伸びている」とした上で、「阪神大震災では需要は一過性だったが、今回は被災範囲が広い。今後、需要動向がどうなるか注視したい」と話している。

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