2011年7月15日金曜日

男性に“スカートのすすめ” 千葉大教授、節電で「個々ができることを」

先入観をなくしていけば、少しずつ広がっていく・・・かな・・・

 「電極を固定すると、磁石はこのように回る…」

 教壇の上で、はいているスカートを腰の部分でくるくると回しながら、電磁誘導によりモーターが回転する原理を説明する。奇抜な方法ながら理解しやすく、教室内から学生の笑い声が上がる。

 グレーを基調としたグラデーション模様のひざ下スカート姿で、物理学の講義を行うのは千葉大学大学院理学部の夏目雄平教授(64)だ。歩くたびに薄地の布がひらひら揺れ、とても涼しそうに見える。

 「男性にも涼しくて過ごしやすい服装を考えたとき、スカートが選択肢の中にあってもいいと思った」

 スカートの着用を始めたのは、電力使用量の15%削減を大口需要先に求める電力使用制限令が施行された今月1日。千葉大も例年比15%減を掲げた。

 「大学でクーラーを止めれば、学生は自宅や喫茶店で勉強する。そうすれば個々の場所でクーラーをつけることになり、結果的に電力量は上がる恐れがある」

 それぞれの組織だけでなく、個人ができることに取り組み、地域全体で節電を実現することが大切だと説く。

 「目標値を定めて邁(まい)進(しん)させるような官僚的な成績中心主義に陥るのはよくない」。スカート着用には、数値にとらわれる風潮への批判と、個々のやり方で節電を考える機会を提供したいとの思いが込められているという。

 当初はスカート姿に驚く人もいたが、「節電のためならいい」(男子学生)と、多くの学生は夏目教授に理解を示している。

 スカートは汗をかいても、ズボンと違って肌にまとわりつかず、短パンのようにすね毛を露出しなくても済むのが利点だという。

 「(男性のスカート着用の)文化を千葉から発信していきたい」

 目下、学生を含め男性に“スカートのすすめ”を行っているところだ。

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