健康手帳・・・こんなものが渡されるだなんて。
東京電力福島第1原発事故で、全村が計画的避難区域に指定された福島県飯舘村の3小学校の1学期の終業式が20日、授業が行われている隣町の川俣町立川俣中学校で行われた。児童らには1学期の通知表とともに、放射線量から健康を守るために所在地や行動などを書き留める「健康手帳」も渡された。
3小学校では現在、237人が避難先からスクールバスなどで間借りしている同中学校に通学。式では飯樋小学校の竹之下道子校長が「元気に始業式に戻ってきてください」とあいさつした。各学校の校歌が1番ずつ流れ、児童らが大きな声で合唱した。
夏休み中は、県の支援事業を利用して、県外に保護者とともにキャンプに出かけたり、内部被(ひ)曝(ばく)量を調べるため、千葉市の施設を訪れたりする児童もいるという。6年生の荒竜也君(11)は「夏休みは家族で新潟の海に遊びに行く」とうれしそうに話した。
一方、被災地の多くの学校では、東日本大震災の影響で1学期の開始が遅れたため終業式を遅らせたり、2学期の始業式を早めたりして夏休みを短縮。授業時間の確保に追われている。
宮城県の公立小中学校(仙台市を除く)では1学期の開始を4月8日から21日前後に延期して授業を開始した。このため、例年7月20日に行われる終業式を多くの学校が延期。小学校では全313校のうち131校、中学校で全152校のうち39校がそれぞれ21日以降に日程を変更する。仙台市でも、小中学校合わせて114校が終業式を遅らせたり、2学期の始業式を早めたりする。
岩手県でも、小中学校の約200校が夏休みを短縮。最も終業式が遅い陸前高田市立第一中学校の夏休み開始が8月5日からで、佐々木保伸校長は「2年前にインフルエンザで学校閉鎖があった。不測の事態に備え、遅れた分は早めに取り戻しておきたい」と話す。
福島県では南相馬市や相馬市の学校で2日間短縮する一方、福島市や本宮市は夏休みを7日間増やし9月1日からに。8月中に校庭表土の放射性物質の除去作業を実施するため窓を閉め切ることから、子供たちが熱中症にならないよう授業開始を先延ばしせざるを得なかったという。冬休みを短縮して対応する。
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