早く、新しい住処を・・・!
31日は満潮時の潮位が高くなる大潮。東日本大震災で地盤沈下した沿岸では、前日の大雨に続き、道路や住宅地が冠水した被災地があった。大潮は6月7日ごろまでで、東北地方は梅雨入りも控えており、住民からは不安の声が上がった。
宮城県石巻市塩富町は満潮時刻の約1時間前に当たる午後3時すぎ、海水が道路を越え、住宅地に流れ始めた。道路脇の側溝から水が湧き出し、満潮になると水に囲まれる住宅も。歩道にある高さ約20センチの縁石は所々見えなくなり、町の一角が水に沈んだ。
同市塩富町のノリ養殖業近藤正昭さん(59)は「地震前は満潮でも水は来なかった。今は陸の孤島。買い物にも行けない」と不便な暮らしを送る。大潮の時期は目が覚めたら、水がどこまで来ているのか確認するといい、「早く工事をして何とかしてほしい」と要望した。
30日も自宅周辺が水に漬かったという千葉えな子さん(73)は「ここは危険区域だが、持ち家なので住むしかない。安心して生活できない」とこぼした。
快晴の岩手県大船渡市赤崎町の蛸ノ浦(たこのうら)漁港でも、次第に潮位が高くなり、午後4時前には水揚げ場に海水が入ってきた。港の倉庫で網の修理をしていた漁師の志田満男さん(73)は「地震で地盤が70センチほど下がり、震災前の満潮時の潮位が最近の干潮時と同じくらいになった。潮が上がり、岸壁が見えなくなると、船が接岸できなくなり漁に行けない」と話した。
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