意識が変われば行動が変わりますよ。やりましょう!
東北出身の後輩記者が「大阪の夏はすごく暑く、クーラーが欠かせない」と言っていた。確かに東北と比べたらそうかもしれないが、日本の夏はどこでも、それなりに暑いはずだが…。読者から、またサマータイムの節電効果を疑問視するメールが届いた。
《サマータイムは、少なくとも日本では省エネにならないと思う》
その理由について、この方は《カラッとしたヨーロッパの気候と違い、日本は夜でも蒸し暑く、電車にしろオフィスにしろ、朝から冷房をつけっぱなしというのが現状》と日本の夏の特性を指摘。除湿作用のある冷房機器に依存している日本では、サマータイムの節電効果が、欧米などより一層低いというご意見だ。
一方、今夏の節電について政府は「総量の抑制ではなく、ピークの抑制が求められる」との見解を示しており、寄せられるご意見は25日の「風」で紹介したご意見同様、このような視点からサマータイムに懐疑的なものが多い。こうした読者の疑問を裏付けるような分析結果もある。財団法人「電力中央研究所」社会経済研究所の今中健雄主任研究員がまとめた「時刻、休日、連休シフトによる夏季ピーク負荷削減効果」というリポートだ。
分析では、東京電力の平成20年の電力需要をもとに、各施策における電力削減効果を試算。例えば、全体の半数が「時刻シフト(サマータイム)」を実施したとしても、8月のピーク負荷の削減効果は88万キロワットだが、休日を分散させる「休日シフト」では、効果は最大で476万キロワットにのぼるとしている。
この結果をみると、筆者にもいよいよ、サマータイムの節電効果に対する疑念がわいてきたが、ある専門家は「企業の中には、サマータイムを導入することで、節電の意識づけができると考えるところもある」と解説してくれた。
サマータイムはあくまで節電策のひとつにすぎないとすると、その他の節電対策も合わせて取り組む必要がありそうだ。節電に向けた妙案もお待ちしています。
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