2011年5月30日月曜日

<福島第1原発>被ばく量は数百ミリシーベルトか 東電社員

こういうケースは、今後増やさないようにしてください・・・

 東京電力は30日、福島第1原発で復旧作業に当たる男性社員2人の累積被ばく量が、同原発内に限って引き上げた上限の250ミリシーベルトを超えた可能性が高いと発表した。大部分は、放射性物質を吸い込むなどして体内に取り込む「内部被ばく」で、放射性物質が時間と共に減る性質を考慮すると、被ばく量は数百ミリシーベルトに達していた可能性がある。

 現在、2人に健康上の異常は認められていないが、累積被ばく量が100ミリシーベルトを超えると、がん発症のリスクが高まる恐れがあるとされる。

 東電によると、2人は30代と40代で、3、4号機の運転員。3月11日の事故直後から、1人は5月22日、もう1人は同29日まで中央制御室や免震重要棟内で働いていた。

 放射線を浴びることによる外部被ばく量は30代社員が73.71ミリシーベルト、40代社員が88.7ミリシーベルト。内部被ばく量を簡易測定して数値が高かったため、5月23日に詳しく調べた結果、甲状腺からそれぞれ9760ベクレル、7690ベクレルのヨウ素131が検出された。この値は、簡易測定で比較的高い値が出た他の約40人の10倍と突出して高かった。

 放射性ヨウ素は人体内では甲状腺に蓄積しやすい。被ばく前や直後にヨウ素剤を服用することで蓄積を防げるが、2人の場合、3月13日に2錠を飲み、その後は「1日1錠ずつ飲む」という同社の指導に反し服用しなかったという。

 同原発では3月12~16日、1~4号機で水素爆発や火災が起き、大量の放射性物質が飛散した。東電によると、2人はこの時期、主に3、4号機の中央制御室で作業しており、高濃度の放射性物質を含むちりなどを吸った可能性があるという。

 東電は今後、同じ環境で作業していた約150人についても、内部被ばくの影響を詳しく調べる。

 30日会見した細野豪志首相補佐官は「作業環境が非常に厳しくなっている課題が浮き彫りになった。作業員の放射線量を国が直接管理するよう調整したい」と話した。経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は「250ミリシーベルトを超えれば原子炉等規制法の規則や保安規定に違反する。こうしたことも念頭に置いて対応したい」と述べた。

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