2011年6月5日日曜日

放射能対策、悩む学校=校庭使えず「廊下走りけが」―窓閉め「風邪流行」・福島

未来を担う子どもを、早く助けてあげて!


 福島第1原発事故で漏れた放射性物質の対策に、福島県内の学校や幼稚園が頭を悩ませている。被ばく量を抑えるため窓を閉め、校庭を使わない学校もあるが、「子供が廊下を走り、けがが増えた」との声も。気温が上がる夏場を前に、教育現場の悩みは深い。
 5月27日、同県田村市で学校関係者を集め開かれた説明会。文部科学省は県内の全小中高校と幼稚園など1169校に線量計を配布し、登校時から下校時までの放射線量を測定するよう求めた。参加者からは「学校以外でも測定しなければ、子供の生活実態に合わない」「高い値が出たらどう対処すればいいのか」と疑問の声が相次いだ。
 いわき市の私立さかえ幼稚園の吉田元園長は「線量計はありがたいが、放射線量を下げる対策に財政支援がほしい」と訴える。
 原発事故の後、保護者から「子供の成長に影響はないのか」と不安の声が多数寄せられた。窓を閉め切っていたため、園児に風邪が流行。外気を遮断し、内気を循環させるエアコンを導入しようとしたが、1000万円掛かるという。吉田園長は「転居や避難で園の収入が減った。とても厳しい」と頭を抱える。 

0 件のコメント:

コメントを投稿