2011年6月22日水曜日

<放射性物質>世界拡散の様子を再現 東大など

世界中に迷惑をかけてしまったわけですね・・・

 東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質が、強い偏西風に乗って北米や欧州に拡散する様子を、九州大、東京大などのチームがコンピューターシミュレーションで再現した。近く発行される日本気象学会のオンライン誌「SOLA」に発表する。

 チームは、黄砂や大気汚染の拡散予測モデルを使い、原発周辺の放射線量が急上昇した3月14日午後9時以降、放射性物質と想定した粒子(粒径10マイクロメートル、マイクロは100万分の1)の流れを当時の気象条件で解析した。

 その結果、放射性物質は濃度を薄めながら太平洋を渡り、放出から▽3日後に米西海岸▽4~5日後に米東海岸▽1週間後にアイスランドへ到達、欧州全体に広がった。

 3月14~15日は非常に強い低気圧が東日本を通過した。チームによると、高度1~1.5キロに滞留していた放射性物質の一部が低気圧の上昇気流で約5キロ上空まで巻き上げられ、強いジェット気流(偏西風)に乗って拡散したとみている。

 欧米では実際に、原発事故由来と考えられる放射性物質が観測されたが、シミュレーションでは米国に到達した時点で原発周辺の約1億分の1まで濃度が下がっていた。チームの中村尚・東京大教授(気候変動学)は「放射性物質は世界に拡散したが、健康への影響はないレベルまで薄まったとみられる」と話している。

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