こんなこともあるんだねえ。自分なら見つからないと思っちゃうのかな。
「万引きGメンが万引きで逮捕」―こんな信じられない事件が起きてしまった。
Gメン歴20年、現在は後進の指導にあたっていた。万引きを知り尽くしたこんなベテランが、なぜよりによって「万引き」に手を染めてしまったのだろうか。
■現在はスーパーで後進の指導にあたっていた
静岡県警浜北署は2012年5月10日、警備員の女(57)を窃盗の疑いで逮捕した。容疑者は4月8日21時半ごろ、浜松市浜北区のショッピングセンター内のスーパーで、弁当やすしなど8点、約2000円分を万引きした疑いが持たれている。警備員が見つけて店外の駐車場でいったん取り押さえたが、すきを見て車で逃走した。警備員が車のナンバーを記憶しており、浜北署に伝えたことが逮捕につながったそうだ。
容疑者は私服で店内を巡回して万引き犯を捕まえる「万引きGメン」として働いていた。20年ほどの経験があるベテランで、現在は万引きした店舗とは異なる県西部のスーパーで警備員たちの指導にあたる立場だった。調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているという。
■「Gメンは万引きのコツ知ってる。捕まるのは理解できない」
著書「万引きGメンは見た!」や、「ホンマでっか!? TV」(フジテレビ系)出演の万引き対策コンサルタントとして知られる伊東ゆう氏は、「万引きGメンが万引きに手を染めることは非常に珍しい」と話す。伊東氏が万引きGメンとして警備を行ってきた過去12年間で、知る限り2人だけだったという。その2人が万引きをした時はアルコールか覚せい剤を服用しており、正常な判断ができないような状態だったと思われるそうだ。
万引きGメンは万引きをしても捕まらないコツを体得していそうだ。「もちろん熟知している。やろうと思えばできますよ」との答えが返ってきた。ただ、「万引きGメンは正義感が強い人が多く、おそらく万引きに嫌悪感を抱いている人が98%だと思う。仲間内でふざけて『自分ならこうする』などと話すことはあるが、それを実行に移すことはない」ということだ。
今回の事件は商品8点、2000円という「ありふれた万引き」でベテランの万引きGメンが捕まるという「ちょっと理解できない」ケースで、よほど警備を甘く見ていたか、常習犯で目を付けられていた可能性もある。
また、万引きGメンは犯人を捕まえるまで無言で店内を歩き回るという基本的に孤独な仕事で、うつになる人は少なくないという。そして万引き犯にはうつや拒食症、過食症などの病気を持つ人が多く、Gメンは見た目で犯人に目を付ける場合もあるそうだ。
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