2012年5月19日土曜日

ペット感覚のお掃除ロボット 人気はトイプードルを上回る?!

なるほど、ペット感覚でねえ・・・そう考えたら、安い買い物かもね。

 米アイロボット社の「ルンバ」に代表される円盤型の“お掃除ロボット”をペット感覚で購入する人が増えている。室内を動き回ってホコリを吸い込み、掃除が終われば、自ら充電場所に帰る姿に愛らしさを感じるからだという。シャープなど日本の家電メーカーも相次ぎ参入。その人気はアイドル犬として有名な「トイプードル」並みで、テレビの販売不振で業績低迷に陥っている家電各社の新たな稼ぎ頭に成長するかも?!

 「ちょっとした段差で止まってしまうこともあるけど、かわいいペットみたいで憎めない」。東京都内に住む女性会社員(34)は数年前にルンバを購入。出かける前には必ずルンバをセットして掃除する。最近ではルンバの掃除の邪魔にならいないよう、家電の電源コードや雑誌などを床に置かないようにしているという。

 ネット上では「ルンバブル」なる言葉も登場。英語のRoomba(ルンバ)とable(可能)を組み合わせた造語で、「ルンバが掃除できる」という意味だ。例えば、ルンバが下を通れるような足の高さがあるベッドを「ルンバブル」と呼ぶ。先の女性のように、ルンバが掃除できるように部屋の段差をなくすことも「ルンバブル」だ。

■ペット人気上回る

 ルンバは平成14年に発売。実勢価格が約5万~約8万円と、掃除機としては高価だが、それでも正規輸入代理店のセールス・オンデマンド(東京都新宿区)によれば、発売以来、「右肩上がりで販売台数は伸びてきた」という。

 当初は自動掃除機として需要が拡大してきたお掃除ロボット。その主機能に加え、最近ではペット感覚が人気に拍車をかける。従順に掃除する姿が「かわいらしい」と、まるでペットをかわいがるように購入する人が増えているのだ。

 ルンバの国内販売台数は年間10万台以上とみられ、その人気は実際のペットを凌駕する。社団法人ジャパンケネルクラブによると、23年の登録犬種ナンバーワンはトイプードルの9万1683頭。2位はチワワで7万1163頭、3位はミニチュアダックスフンドの3万9153頭。ルンバの販売台数は、これら人気の小型犬の数を優に上回っている。

■関西弁で会話も

 家電メーカーのシャープは、6月上旬にコミュニケーションができるお掃除ロボット「COCOROBO(ココロボ)」を発売する。ペット感覚でお掃除ロボットを購入する人が増えていることを背景に、「よりかわいいと思ってもらえる」(広報担当者)ように掃除とは関係のない「会話」機能を搭載した。

 使用頻度や室温、充電量などに応じてココロボの気分が変わる人工知能を搭載。「きれいにして」と声をかけると「分かった」と答えて掃除を始める。ゴミがたまると「苦しいよー」など53種類の言葉を発する。標準語のほか関西弁、英語、中国語も話す。

 関西弁を採用したのはお笑い芸人などの影響で関西弁が全国区になり、「より面白みが出る」(広報担当者)という遊び心から。例えば、「調子はどう?」とたずねると、標準語の場合は「最高の気分」と答えるところを、関西弁だと「めっちゃ、いい気分!」という言葉でかえす。

 ココロボのパンフレットにはチワワの写真を採用し、販促活動に役立てている。想定価格は9万~13万円前後だ。

■安全性もクリア

 シャープは5年前から商品化を検討してきたが、「安全性が課題」(担当者)だった。このため、超音波センサーで障害物を検知し回避する機能など、安全性能を高めたうえで商品化にこぎつけた。

 これまで安全性を重視し、お掃除ロボットの発売に二の足を踏んでいた日本の家電各社だが、東芝ホームアプライアンスも昨年発売している。シャープによると、24年度の国内市場は前年度比4割増の25万台まで拡大する見通しだ。

 きめ細やかな商品設計に強みのある日本企業の相次ぐ参入で、お掃除ロボットの市場が今後さらに盛り上がることは間違いなさそうだ。

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