2012年9月12日水曜日

スキンシップで親子の不安解消=震災体験、向き合う児童も―被災地、心のケア

やっぱり人と人が触れ合うって大事なんだね~!

被災地の子どもが抱える心の傷やストレスを減らそうと、専門家らが支援に動いている。スキンシップで親子の絆を再確認したり、つらい経験を克服したりする試みを用意。子どもの成長にもつながっている。
 「子どもを外で遊ばせられない」。福島県南部に位置する西郷村の主婦有松由香さん(35)は放射線への不安を抱く。何を食べさせればいいのか、積算被ばくの許容量はどの程度か。夫婦で意見が異なることもあり、「子どもに不安が伝わっている」と感じる。原発事故後、体を使う機会が減った小学1年の長男は食欲が落ち、次男(2)は体調を崩しやすくなった。
 こうした親子を支援しようと、臨床心理士の成井香苗さん(60)らは「親子ふれあい遊び」教室を開く。「抱き締め合い、お互いの笑顔を見るのが一番」と、スキンシップを取り入れ、親子の心を同時にケア。次男を膝に乗せてくすぐり、抱きかかえて絆を確かめ合った有松さん。母親同士が語り合う機会もあり、「同じ不安を持つ人がいることを知り、ほっとした」と表情を緩めた。
 津波被害を受けた宮城県名取市の閖上小学校。9月上旬、同小の児童8人が校庭に立ち、映画のワンシーンを撮影した。NPO法人「地球のステージ」(同市)などが行う震災体験を乗り越える心のケア活動だ。
 昨年6月から、絵や粘土を使って気持ちを表現する場を提供しており、現在約60人が参加、9月からは映画制作に挑む。
 津波を目の当たりにした同小3年の南部陽向さん(8)。震災後は泣いていることが多かったが、活動を通じて成長。「いい映画を作って閖上の人に見てほしい」と前向きで、母由希さん(39)は「たくましくなった」とほほ笑む。
 宮城県石巻市では、スポーツを通じ、子どもの活気を取り戻そうとする動きも。プロ野球選手らが支援のため被災地を訪れるのに合わせスポーツ教室を開催しているNPO理事長の松村善行さん(68)は「体を動かすことで、本来の明るさが戻ってきた。未来の復興を担う子どもたちに元気になってほしい」と力を込めた。 

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