2011年11月3日木曜日

<放射性物質>床下、理科準備室、地中から…なぜ次々?

これが、先進国日本の姿か・・・なんて杜撰な管理だったのでしょうか・・・


 東京電力福島第1原発事故で市民が放射線を計測する動きが広がり、東京都世田谷区でラジウム226が相次いで見つかった。一連の騒ぎをきっかけに、別の場所では忘れ去られていた薬品の存在も明らかになった。元々、放射性物質は医療目的や塗料、年代測定などに古くから幅広く使われている。戦後、利用に国の許可などを義務づける法律ができたが、十分に徹底されていない面もあり、今後も同様に見つかる可能性がある。

 ◇届け出義務付け後も徹底されず

 発端は先月3日。線量計を持ち歩いていた区民から、世田谷区に「放射線量の高い場所がある」と通報があった。文部科学省などが調べると、民家の床下からラジウム226を含むガラス瓶数十本が見つかった。東京都新宿区の中学では元教諭から「学校に放射性物質が残っているはず」と連絡があり、理科準備室で少量の硫酸ウラニルが見つかった。

 自然界に存在するラジウムは、日本で最も多く使われてきた放射性物質だ。戦前から、時計や計器を光らせる夜光塗料や、がん治療に効くとして体内に入れる針などに活用された。しかし有害性が明らかになり、1958年施行の放射線障害防止法などで、文科省へ届け出または許可(物質の状態により異なる)が義務づけられた。だがこの時、許可を申請せずにそのまま所持され、その後持ち主が亡くなるなどして、放置されるケースが相次いだという。

 日本アイソトープ協会(東京)の中村吉秀事業本部長は「家宝だと言って大事にしまわれていたこともあった。法律が浸透しなかったのが現実」と話す。中村本部長によると、昭和40年代には、旧科学技術庁の委託で、使わない放射性物質の届け出を協会が呼びかけるキャンペーンをし、多くのラジウムが見つかった。それでも00年に神戸市のスクラップ加工工場で、不法投棄されたラジウム針が見つかるなど、回収できていないものがある。

 ラジウム以外にも、国の許可を得ずに、大学などの研究機関で使われている例もある。04年には徳島大で、過去に実験に使われたトリチウムなどを含む廃液が1000本以上見つかった。同様の事例が年間数件相次ぎ、文科省は05年と09~10年の2度にわたって、放射性物質を扱う約3000の大学や医療機関などに対し、こうした物質がないかどうかの点検を求めた。2回目の調査では60の施設から201件の新たな届け出があった。

 文科省放射線規制室の中矢隆夫室長は「大学の先生が外国から購入し、退官した時に置いていって、そのまま気づかれなかったような、古いものが多い」と話す。現在は、毎年報告させて再発防止を図っている。

 特にラジウムはガンマ線を放出しやすいため、今後も市民が持つ線量計で見つかる可能性がありそうだ。アイソトープ協会の中村本部長は、現在の状況について「発見されても過剰に反応しないほうがいい。見つけた人が言い出しにくくなることにもなりかねない」と話す。

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