2011年11月24日木曜日

<暴力団排除>放送局も苦慮 「黒白の判断できない」

白黒つけられないグレーゾーンって一体何よ?飲食店で声かけられるとか、超厄介だね。めんどくさそう。暴力団の起源と存在意義って一体何?


暴力団への利益供与を禁じる暴力団排除条例への対応を巡って、放送局が揺れている。各局は暴力団と関係のある芸能人の出演を断つ方針だが、「テレビ局に黒白の判断はできない」と苦慮する声も聞こえてくる。



「暴力団は芸能人に近づきたがる。飲食店で出演者と飲んでいると、ヤクザの手下が『親分が一杯おごらせてくださいと言ってます』と近づいてくる。制作会社にいたころ、地方の祭りの取材で暴力団関係者にあいさつしに行ったことも」。ある在阪民放関係者は、暴力団との関係をこう指摘する。

同条例は10月1日、東京都と沖縄県で施行され、全国で出そろった。8月に引退した芸人の島田紳助さんのように、これまで芸能人と暴力団との交際はたびたび表面化してきた。だが、放送局が出演者に対し「暴力団と関係がある」と判断し、出演を拒むことはできるのだろうか。

年末に「紅白歌合戦」を控えたNHK。過去に暴力団との交際を巡って演歌歌手が出演を辞退したケースもあっただけに、出演者の発表が例年以上に注視されている。

同局は既に4月から対策を強化。契約書面に「出演者側が暴力団と関係ないことを保証し、違反した場合は契約を解除し、損害賠償する」と明記している。一方、長年の慣習や制作側との人間関係で、契約書を交わさない出演者もいるだけに、紅白に際しては書面や口頭で同様の事項を伝えると先日発表した。

また暴力団との関係について疑いがある場合は、出演者側に報告書を提出させ、“出演時点”での報道や捜査当局の情報も含めて判断する、という。

業界で率先して対策に乗り出したNHK。しかし同局で長年音楽番組制作に携わってきたプロデューサーは「“事実”が突きつけられない限り、出演者の顔ぶれはほとんど変わらないだろう」と事情を明かす。「例年出演している歌手が“落選”すると、NHKが『暴力団と関係がある』と認めるようなもの。そうすると、他の民放局でも出演させられなくなる。そうなれば総スカンだ」

プロデューサーによると、現場にも特段の注意喚起はなかったうえ、現に今も、暴力団との付き合いがあることで知られる歌手が出演する番組が作れないかと相談されているという。

テレビにはドラマに主演する俳優から、ワイドショーの1日限りのコメンテーターまで多種多様な芸能人が登場する。ドラマは再放送や2次利用があるため比較的契約書化が進んでいるが、バラエティー番組や情報番組の準レギュラーは口頭での約束が多いという。

TBSでは契約解除を含めた暴排条項を契約に盛り込むことを決定。さらに、契約書がない出演者についても芸能プロダクションと一括で覚書を交わすことで対応する方法などを検討している。

どんな行為が“アウト”でどんな行為が“セーフ”なのか。暴力団問題に詳しい犬塚浩弁護士は、芸能界で明らかに禁止行為と見なされる例として、トラブル解決の謝礼を払う▽組長の還暦祝いパーティーに歌手を派遣▽ディナーショーの興行主が暴力団に観覧席を用意▽暴力団のマンション契約でタレントの名義を貸す--などを挙げる。

一方、タレントが暴力団関係者とゴルフをする行為は「グレーゾーン」だという。犬塚弁護士は「タレントは存在そのものが価値を生んでおり、参加すること自体が暴力団を助けているとみなされる。だが、名前が売れていなければシロの可能性もある」と指摘する。

遅くとも来月初めまでには紅白歌合戦の出場歌手が発表される。さて波乱はあるか!?

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